「どんな想いでチャイルドラインに電話したのだろう」
トゥルルル…「はい、チャイルドラインです。」「……」無言だ。
私たち受け手は、傾聴をベースに、隣の大人、友だち、カウンセラーさん、様々なポケットを使う。中でも無言は、電話の向こう側に全神経を集中させる時間だ。
初めてのダイヤルで緊張しているのか?モヤモヤした気持ちを持てあましているのか?イタズラ?病気で話せない状況か?それとも、誰かにそばにいてほしいのか?答えの出ない様々な想像をめぐらせる。
先日、ある無言に出会った。切れては又かかる。1時間ほど繰り返された後、ポロッと言葉がこぼれた。重たい内容であった。
誰かに助けてほしい、わかってほしい。でもこわくて言葉に出来ない…。どんな想いで無言電話をかけ続けていたのか。
改めて、心に深くきざみ込んだ一本だった。
(N・T/受け手歴11年)