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「人と自然に優しく」 こだわりと思いあふれる「kaguya」

野口 かな子

Cafe&shop kaguya 店主

野口さん ――横浜が誇る海の風景をほしいままにし、こだわりぬいた素材でシンプルで美味しい料理を提供する「kaguya」の店主、野口かな子さん。昨年より、自ら焼いたクッキーの売り上げののなかからよこはまチャイルドラインにご寄付いただいています。
その気持ちがなんともうれしくて、かな子さんの料理に舌づつみをうちながら、お話をうかがいました。


――素敵なお店ですね。

野口 ありがとうございます。【人と自然に優しく】をコンセプトに、【茶道の心を大切に、健康的でみんなが笑顔になれるライフスタイルを提案する】お店をめざし、「こだわりのコーヒーやお酒」「季節を感じるお料理」「気軽に飲めるお抹茶」「ていねいにセレクトされた雑貨」をモットーにしています。
お店の名前の由来は、日本最古の物語といわれる竹取物語の主人公「かぐや姫」のkaguyaで、かぐや姫の象徴である竹や月を取り入れた店づくりをしています。竹製の茶道具をはじめ、熊本の竹あかり、満月のような照明、季節によって変わりゆくメニューなど、自然とともに過ごしていきたいという想いを込めています。

――なるほど。それで、どれもみんな美味しくて、やさしい味なんですね。揚げ出し豆腐もあじの南蛮漬けも手間かかるのに最高。ひとを大切にする思いがあふれる、こころのこもったお料理で、なんだかほっこりして、ひごろの疲れが癒されます。ワインもビールもおいしいし。

野口 そう言っていただけると、うれしいです。
食材や飲み物も、わたしがこだわりをもってセレクトしています。
たとえば、人気メニュー「豚丼」の豚肉は、地元藤沢のみやじ豚、野菜は障がい者が働いている茨木のごきげんファーム、抹茶は京都・宇治にて伝統的な技術を用いるとともに環境へ配慮しているお茶農家の小島製茶、コーヒー豆は『コーヒーを楽しむ』をコンセプトに、暮らしのなかにコーヒーがある、新たなライフスタイルを提案している寺家町のBlue DOOR Coffee、ワインは知的障がい者が生き生きと働くココファームという栃木にあるワイナリー、というように、要するにわたしの気に入ったものを集めました。

――海岸通りという立地も、店の雰囲気も、窓からの眺めも素敵ですね。

野口 そうですね。横浜の観光スポットである赤レンガ倉庫や大さん橋のすぐ近くのロケーションで、目の前が象の鼻パークで、昼と夜では眺めも雰囲気もガラリと変わって、どちらも気に入っています。
 店内のお席からも港や海がご覧いただけますので、横浜の懐かしく新しい雰囲気を感じながら、みなさんに愉しんでいただけたらと思います。

――野口さんのこだわりがいっぱいですね。そんな野口さんの子ども時代の思い出をお話いただけますか。

野口 いちばんの思い出はやはり、山村留学でしょうか。母と妹ふたりと北海道の天塩町に小学校3年のとき1年間、行きました。父は仕事があったので横浜に残り、1年に数回来ていましたね。ひとと違う体験をさせてもらったことはありがたいと思います。
 村の小学校に通い、村の子どもたちと遊び、それこそ田舎暮らしです。とにかく、なわとび、マラソン、一輪車、スキーなど年中スポーツ大会をやっていて、それに向けて練習する。おかげで運動が苦手なわたしもスポーツ漬けの毎日。でも、たとえできなくても友だちは助けてくれるし、地域のひとは応援してくれるんです。苦手なことに挑戦するという貴重な経験もできました。地域のひとと過ごす時間がいっぱいあり、みんなでジンギスカン食べたり、いい思い出です。横浜にいたらきっと経験しなかったスキーも、冬になると毎週のように練習、あまり上達はしていませんが。
 それから、ベトナムでの暮らしも忘れられません。カフェをやっていたのですが、「ごはん食べた?」など、いつも他人を気にかけてくれるベトナムのひとのやさしさ、自然を活かし、自然を大切のする生き方に感銘を受けました。
 店のコンセプトである「人と自然に優しく」もこういう体験があったからこそ、生まれたと思います。 
    それに、子ども時代というわけではないんですが、ずっと茶道をやっていて、その奥深さに惹かれました。礼節にはじまり、礼節に終わる。季節の移ろいを大切にし、ひとをこころからもてなす。お店にも活かせたらと思っています。

――ところで、お店でチャイルドラインを応援していただいているそうで。本当にありがとうございます。

野口  たいしたことをやっているわけではありません。わたしの焼いたクッキーを買ってくださったら、売り上げの一部をチャイルドラインに寄付するだけです。 

――若いのに、なかなかできることではありません。かわいい看板も素敵です。

野口さん
野口 いまの子どもたちのことを考えると、ちょっとでもお役に立てたら、と思います。いじめや虐待、不登校など、子どもをめぐる痛ましいニュースにふれるたびに、なんか胸が痛くなります。まだ小さな身体で、必死に耐えていると思うとね。
 チャイルドラインはここ横浜でがんばっていらっしゃるので、ほんの気持ちばかりの応援です。いろんなひとが応援しているといいな、と思って。

――これからの夢はありますか。

野口 やっぱり、わたしは料理が好きなので、お店を続けていって、ひとりでも多くのお客さんによろこんでほしいと思います。「おいしかった」「また来ます」と言われると、うれしくなります。いまはコロナ禍で営業も通常通りにはいきませんが、なんとかがんばって、コロナが終息したら、また全身全霊でみなさまをおもてなししたいと思います。
 それから、子どもたちが幸せであってほしい。子どもの笑顔のない国には未来がありません。子どもの笑顔があふれる横浜であってほしい。チャイルドラインにもがんばってほしいですし、わたしもずっと応援してゆきます。

――また必ず行きたい店のひとつが「kaguya」さんです。お互いに助け合って、がんばっていきましょう。本日はありがとうございました。

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