4月からずっとリモートワークの夫。
彼の在宅は「我が家」への思いを大きく変えたようだ。
「ここ、こんな風にしたら使いやすいんじゃない?」
「これ、こっちに置いた方がいいよね」
常にメジャーをポケットに入れ、家中の改革に乗り出している。
帰るだけの家が、長時間を過ごす場所になったことの意味は大きい。
快適に心地よく過ごしたいと思うのは当然のことかもしれない。
最初は自分が仕事をするデスク回りから始まった。洗面所、リビング、風呂場、キッチン…。椅子の滑りをよくしたり、廊下の電灯を変えたり、バスマットを変えたり、シャワーの枠を修理したり…尽きることがない。毎日帰宅するとどこかの何かが変わっている。
もちろん何十年ぶりに買い替えた物もあるが、片づけたり直したりで、捨てられることなく、もう一度第二の人生を歩み始めた「物」たちも多い。それを考えてあげるのが持ち主の役目というもの。
「まだまだ捨てたもんじゃない!」とは文字通り。
自分たちを重ねているわけでもなかろうが、別の場所に置いた途端「まだ使えるね!」となったときの私たちの喜びといったら。
築20年を過ぎ、家をきれいにしようという気持ちも薄れかけていたが、夫の意識と行動の変容は、家を建てたときの気持ちまでをも呼び覚ましている。
加えて、洗濯物を取り込んだり、ゴミを出したり、宅配便を受け取ったり。些細なことだけれど、夫が担当してくれるようになった。そう、「愛の不時着」にもはまっているらしいが。
恐るべし、Withコロナ 。
by マイペンライ