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熊本便り 22

 

熊本の「よかおなご」について

 

「Aさんのだんなさんは、食卓に箸が並べてないだけで、おごらすてったい(怒るらしい)」

「えーっ」

「だけん、Aさんはいつもいつもだんなに気をつかっとらす」

「いやー、Aさんはすごかね、やっぱり。わたしには真似できん」

「わたしにも」「わたしも」・・・

これは、ある会合でのわたし以外の参加者の会話である。これに対して、わたしはこころのなかでひとり、そっとつぶやく。

「いやいや、ちがうだろー。ここはAさんに感心している場合じゃなくて、勘違いのだんなを攻撃するところだろーが。殿様じゃあ、あるまいし、とね」

うーん。熊本のおなごはすごい。ついてゆけないわたしがいる。朝昼晩のご飯の支度(農業のひとは3度家でご飯を食べる、ついでにおやつも)後片付けから、家の掃除(わたしの夫が掃除機をかけているのを見て、目ぱちくりされた)、洗濯、買い物、子どもの世話、もちろん夫とともに農作業もちゃんとやる、そして舅姑の世話、まあ、これをそつなくこなすのが当たり前だ。その間、夫は嫁を手伝うでもなく、ぼーっとしているらしい。

いわゆる「九州男児」がいまだに生きていて、「亭主関白」でいばっていることが男らしいことだと、男も女も信じて疑わない。どんなに嫁が忙しくしていようと、手伝うなんてもってのほか、男がすたる、と思っているのだ。そして、嫁がミスでもしようものなら、大声でどなり散らす輩もいる。嗚呼。

一方、嫁いわゆる熊本のおなごは、こうして男を支えることが女らしいと盲目に信じこんでいる。そして、いつも一歩下がって、決して男の前には出ず、文句ひとつ言わない。まあ、みんながみんなそうとは言わないけれど、そして表面では男を支えているようにみえて、陰で舌を出しているひともいないではないけれど、嫁としての仕事を完璧にこなすことが、できる女だと思っているのだ。まあ、できるといえば、できるけれどもね(ちょっとひがみ?)。はっきり言って、できる「よかおなご」が「できないダメ男」をつくっているのがわからないのかねえ。嗚呼。

そして、「よかおなご」はつぶやく。「うちのだんなはわたしがいないと、なあんにもできん。私が死んだら、どうするんだろ」。しかたがないだろう、あんたがそうしてるんだからねえ。また、「よかおなご」はわたしのように「できない女」に対してちょっと嫌味を言い放つ。

「草取りもお姫さまのようだし、スカートなんか穿いてるし、それで仕事ができるわけなかろー」

はいはい、どうもすみませんね。

周回遅れ、という言葉があるけれど、周回遅れどころか、100年単位の遅れじゃあないだろうか。男女同権、という言葉はここでは死後に近い。平成も来年で終わるというのになあ。うーん、どうしたらよかんべ。

 

徳丸 のり子 

 

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