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無意識の競争の世界

甥っ子は2年生まで公立の小学校へ通っていて、習い事も人並みに、水泳に至っては四泳法を習得、あとはタイムをどう伸ばすか?というレベルに達していました。

そんな彼が横浜から和歌山にある「自由教育の小さな小学校」へ転校していったのは小3の時。

ありのままの自分を受け入れてもらえる世界で過ごし、自由教育にどっぷりと身を置いた約一年後、古巣横浜へ遊びに来た彼は、幼少から通っていたあの「大好きな」スイミングスクールに顔を出しました。そこで他の子ども達が泳ぐ姿を見た瞬間「僕は何を一生懸命泳いでいたんだろう?」「今は楽しく自由に泳ぎたい」と彼は言いました。

これを聞いた私は、「そうかそうか、私たちは小さい頃から人と競うことが魂の喜びだと感じるような生活に身を置いているんだ。それに違和感を覚えた甥っ子はなんて素晴らしい教育に身を置いているのだろう」と感動したのを今でも鮮明に覚えています。

 

さて、時は12年も流れ、

5年生の息子が卓球に大変興味を持つようになりました。自分の通う小学校に卓球部まで作り、いっちょ前に部長まで務めています。それならば、と自宅近くに子ども達があつまる卓球クラブがあるので息子に見学を勧めました。小学生から中学生まで、県大会に出るレベルの子どももいて一所懸命に練習に励んでいます。少しでも上手になりたい、と思っている息子がこのクラブに入ったらさぞかし上手になるでしょう。

しかし、見学を終えた息子は「僕はこのクラブには入らない。だって学校の仲間と卓球がしたいんだ」と。初めこの言葉を聞いたとき、私には理解が出来ませんでした。クラブに入れば新しい仲間が出来る。上手になりたいんじゃないの?試合に出たいんじゃないの?知り合いがいなくて怖じ気づいてるだけじゃないの?と。

その夜、息子は布団の中でこう呟いたのです。

「大好きな友達と楽しく卓球がしたいんだ。一緒に上手になりたいんだ」と。

その瞬間12年前の甥っ子の言葉が強烈によみがえってきたのでした。

当然です、息子もまた甥っ子と同じ自由教育に身を置いて5年も経つのですから。

 

私自身はごく普通の教育を受けてきましたから「自由教育」で育った彼らの気持ちが

100%分かることはまずないでしょう。

しかし、彼らの考えや行動を見ると、ちょっとした憧れや尊敬の念を感じるのは私だけでしょうか。

教育を変えると、もしかすると、この世界がひっくり返るのかもしれません。

 

by 心もすっぴん

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