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熊本便り 9

「玉三郎と海老蔵」

 

熊本でのわたしの住まいは、県の北部、福岡県や大分県との県境に近い山鹿市にあります。山鹿市は、人口約5万人、高齢化率も高く、これといって目立つ産業もない、全国的にも知る人も少ない、きわめて地味な地方都市です。

なのに、そんな田舎町で毎年、歌舞伎界のスターが公演を行うのです。このときばかりは全国からファンが山鹿を訪れ、ふだんは静かな街も賑わいをみせます。

なぜ、田舎町に歌舞伎スターが、と思われるでしょう。その秘密は、国の重要文化財である芝居小屋「八千代座」にあります。八千代座の歴史は古く、1910年、山鹿の旦那衆が組合を作り、町の繁栄を図るために130円の株を募って建てたものです。当時の山鹿は菊池川の水運、豊前街道を利用した水陸交通の要所で、物資の集散地、屈指の温泉場として賑わっていました。

歌舞伎、浪花節、活動写真、新劇、コンサートなど様々な催しものに利用された八千代座はしかし、昭和になると、人々の嗜好の変化、映画からテレビと娯楽の変遷があり、ついに1973年に閉館。その後建物の老朽化も進み、1986年、みるにみかねた地元の有志で八千代座復興期成会が発足、復元工事が行われ、1989年に活用再開しました。

このとき、あの坂東玉三郎の目に留まったのです。というのも、八千代座が廻り舞台やスッポン、花道、桟敷席、桝席、奈落など江戸時代の歌舞伎小屋の典型的な造りを備えており、往時のまま使用できるのです。八千代座の舞台に立ってみるとわかりますが(見学可能)、天井の広告や桟敷席、花道など、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。

ですから、舞台役者なら、一度は立ってみたいと思うのでしょう。玉三郎は90年に八千代座での最初の公演を行います。息をのむほど美しい女形が名も知らぬ田舎町で公演するとあって、日本中の話題になりました。

おかげで、八千代座もひとに知られるところとなり、以後、玉三郎はほぼ毎年、ほかにも片岡仁左衛門、故中村勘三郎、そして最近は市川海老蔵がやってきます。

今年も101214日、「古典への誘い」というタイトルで海老蔵の公演が、1029日~113日で玉三郎の「特別舞踊公演」が予定されています。料金はS席が海老蔵12000円、玉三郎18000円、とちょっと高めですが、八千代座見学、温泉三昧もかねて、秋の旅の予定にいかがですか。ただし、チケットは72日(海老蔵)、3日(玉三郎)発売されますので、くれぐれも早めのご購入を。

そしてこれも、立派な被災地支援なのです。

徳丸のり子 

 

 

 

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