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チャイルドラインの限界

 先週の土曜日、事例検討とともにチャイルドライン、ひいては電話の限界についての研修があった。

 チャイルドラインは子どもたちと4つの約束をしている。このホームページにも掲載しているが、そのなかで今回は「ひみつはまもるよ」「名前はいわなくていいよ」というのを採りあげた。

 当然のことながら、この2つは子どもにとってのチャイルドラインの安全性を表している。どこのだれかわからないけれど、あなたの話は一生懸命に聴くよ、そして話の内容はだれにも言わないよ、というのがチャイルドラインのポリシーであり、だからこそ子どもは安全で、安心してホンネを言えるのだ。

 いじめや虐待など親や先生になぜ話さないのか、そのひとつの答えはここにある。つまり、親や先生は子どもの幸せを願うあまり、早く解決したくて、さっそく行動に移す。もちろん、良かれと思って。

 すると、どうなるか。子どもの生活は一変する。さらにいじめが酷くなる場合もあるし(じつはこれが多いらしいのです、子どもたちの話によると)、そうなると子どもの安全性は保障されなくなってしまう。つらいけれど、自分の生活が一気に変わるのは、それも願わない方向に変わるのは子どもの本意ではない。

 だれにも話さないで、ただ聴くだけのチャイルドラインは一見、不親切のようだけれど、じつ違う。ありのままの事実や自分の気持ちを語れた子どもは、確実に変わり始めるのだ。そう、自ら課題に立ち向かう準備ができるといってもいい。まわりのおとなのお仕着せで問題解決するのとは本質的に違うのである。

 本来、自分の人生は自分で切り開いていくものであるのだから、これこそが子どもにとって大切な力になっていくのは言うまでもない。

 チャイルドラインと言う安全な場所で、おとなと子どもがホンネで話すことは、大きなパワーが生まれる可能性を秘めているのだ。

 

 だから、チャイルドラインは子どもと電話でつながっている時間を大切にする。「いま、ここ」「一期一会」といってもいい。

 

 

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